ジョゼッペ…貴族出身のロン毛。生真面目だが、ナルシー。団長の事が大スキ。

グリエルモ…スキンヘッドのヒゲ。団長室警護当番。酒と女が好き。団長の事はもっと好き。あまりに好き過ぎて、毎度毎度団長トークの中心になっている。

アントニオ…美形ぞろいとの前評判の割に、美形が希少なこの騎士団で、珍しく割と美形。髪が眉上。団長がだいすきなので、ククールが嫌い。丁寧で冷静な言葉遣いで、サラリと妙なコトを口走る。

トマーゾ…タラコ唇。マルチェロの同期。「その顔でアンタ、聖堂騎士団員なの?」といわれるのが大嫌いなので、美形なククールがキライ。団員の中では、珍しくノーマルで、弱いツッコミ。ホモトークは限りなくダメなのだが、周りがソレばっかなので、いっつも会話に巻き込まれている。

カルロ…チビな団員。拷問室見張り係で、マルチェロ団長の拷問見物のスペシャリスト。おかげで、普通の恋愛ができなくなってしまったので、今では団長一筋。

エステバン…パルミド出身の元ゴロツキ。世間の狭い他の隊員とちがって見聞が広く、おかげで四六時中天ボケのキツい面々にツッコミを入れるハメになってしまった。下ネタも、ホモトークもオッケーで、結構キツい発言もするが、ノーマル。さりげにオディロ院長が亡くなってからの参入だった気もするが、まあ…そういうコトで。

ククール…聖堂騎士団の問題児。食欲と睡眠欲とかわいい女の子相手にどうこうすることと、異母兄のマルチェロを激しくどうこうすることだけでアタマの中身が構成されている駄目でアホな美形。

マルチェロ…マイエラ修道院の聖堂騎士団団長。

マイエラ修道院。一日の課を終え、聖堂騎士団員は食堂でくつろぐ。

グリエルモ「ううむ、本日のマルチェロ騎士団長の説法も大変素晴らしいものであった。」

ジョゼッペ「さすがは、マイエラ修道院歴代騎士団長という神聖な職に最年少で任命されただけのことはある。神学への造詣の深さは、歴代屈指といっても過言ではなかろう。」

トマーゾ「神学だけじゃないぞ。歴史学から自然科学に至るまで、森羅万象に詳しい方だからな。そりゃあ、インテリ好きのご婦人方に人気があるはずさ。」

エステバン「おおっとぉ、女に人気があるのはそんだけじゃねえだろ?」

一同、わずかに沈黙。

グリエルモ、髪のない額に僅かに青筋を立てる。

グリエルモ「…エステバン、それはどういう意味か、説明を要求する。」

エステバン「ん?そりゃ団長はいい声して…」

グリエルモ、弾けんばかりに青筋を立てて、エステバンの胸倉を掴む。

グリエルモ「貴様ー!!団長殿の喘ぎ声がイイなどと、一体どこで知ったぁっ!!」

トマーゾ「グリエルモー!!いきなりなんなんだっ!?エステバンはそういう意味でなく、説法のお声がだなあ…」

トマーゾ、グリエルモを押し留めながら叫ぶ。

　そこへ、夜番を終えた、アントニオとカルロ登場。

アントニオ「おや、何の騒ぎですか、こんな夜中に。」

グリエルモ「エステバンの奴が、団長の喘ぎ声が淫らで扇情的だなどと、根も葉もない流言を述べおったので、糾弾…」

トマーゾ「なんでもない、なんでもない、エステバンはそんなコトゆってない。いいからグリエルモ、離せ。」

エステバン、胸ぐらから手を離されるも、ニヤニヤ笑いながら言う。

エステバン「なるほどな、あんだけいい声してんだから、ベッドの中じゃもっといい声かもな。なんだよグリエルモ、そんなに 団長殿を鳴かせたいのかい?」

激昂するグリエルモをトマーゾが押し止める。

アントニオ、たしなめるように言う。

アントニオ「エステバン、グリエルモをからかうのはおよしなさい。団長殿を鳴かせたいのは、彼だけではないんですよ。」

カルロ「左様であります!!さらに小官が言を続けることをお許し下さいますなら、団長殿の魅力は、あの鳴かせて喘がせたい艶のあるバリトンだけでもない事を付け加えさせて頂きたい次第であります!!」

カルロの堂々たる発言に、一同どよめく。ジョゼッペ、普段の余裕のある態度を少し崩す。

ジョゼッペ「…カルロ」

カルロ「ハッ!!なんでありましょう。」

ジョゼッペ「では問う、貴官の考える団長殿の魅力とはなにか。」

カルロ「ムチさばきであります!!あの団長殿のムチさばきを拝見するだけで、小官は劣情を催した次第であります!!かくの次第か!!密かに恋慕いたしておりましたある婦人に

『愛しい貴女、どうかその恋心をムチにこめてぶってください』

と告白し、見事玉砕した次第であります!!」

ジョゼッペ「カルロ、聖堂騎士団員に婦人との恋愛は禁制であるぞ!!」

カルロ「ハッ!!ですから、今は夜の副食含め、団長殿一筋であります!!」

ジョゼッペ「それならばよしッ!!」

トマーゾ「よくないよくない。」

アントニオ、激しく感心したように。

アントニオ「確かにあのムチさばきは芸術的とも言えますね。しかし、団長殿の性的な魅力はそれだけでも…」

「はいはいはーい!!オレが言うー!!」

窓の下から声が聞こえる。

一同の視線、窓に集中。

銀髪の美青年が、窓から入ってくる。

「みんな、あに…じゃなく、だんちょーどのをオカズでエロトークしてんだろ?オレもまぜてー♪」

アントニオ「…ククール、また終課をサボってドニの町ですか?」

アントニオ、不快そうに口にするが、ククールは意に介さない。

ククール「あのねー、オレはだんちょーどのは腰がエロいと思うー♪」

ククールの発言に、エステバンうなずく。

エステバン「なるほど、確かにいい腰のラインしてるな。よく見てるなあ、ククール。」

ククール、自慢げに語る。

ククール「だってオレ、だんちょーどのの後ろあるく時は、いっつもケツのライン見てるもん。」

トマーゾ「このバカククール!団長どのをなんだと…」

言いかけて、トマーゾ、なんだか哀しくなり絶句する。

ククール、得意げにさらに続ける。

ククール「だからさ、だんちょーどのとヤる奴って、きっとキツキツだと思うワケよ。」

一同、妄想中。

マルチェロ「あ…そんなに奥まで…ハッ!!ああっ!!入ら…」

「なんだキツいなあ、マルチェロよ。ワシのこの特大の棍棒で広げてやろうか…ぐへへへへへへへ」

何名か、鼻から出血。

アントニオ、糾弾するようにククールに言う。

アントニオ「なるほど、あなたにしては的確な事を。ですがククール、忘れてはいませんか? 団長殿は出張ソープ礼拝の常連でいらっしゃることを!! あのペースで特大の棍棒を出し入れされていては、キツキツどころか、とうにガバガバのハズですよ!?」

グリエルモ「ガバガバっ!?」

グリエルモ絶叫し、絶望したようにうずくまる。

エステバン、揶揄するように。

エステバン「ガバガバだからダメとは限らねーさ。要はシマリが良けりゃイイんだ。パルミドの踊り子でも、スキ者のオンナでも、腰をちゃんと鍛えてりゃアソコはいいぜ。」

カルロ「団長殿はいつも腰の鍛錬を欠かれてはおりません!!」

アントニオ、優しくグリエルモを抱き起こす。

アントニオ「絶望しないで下さい、グリエルモ。あの一グラムの贅肉もない団長殿の腰を貴方も毎日ご覧になっているでしょう?」

グリエルモ「アントニオ…貴官…」

アントニオ「あれがガバガバの腰に見えますか?」

一同、さらに妄想中。

マルチェロ「い…は…もう…も…う…くうっ!!」

「相変わらずユルいなあ、マルチェロよ。」

マルチェロ「も、もうダメ…はや…く…」

「げはははははは、はやく欲しければちゃんとシメろ。キッチリ腰を動かして、ぐいぐい締め付けてくれたらワシのコレも限界になれるんだぞ?」

グリエルモ、鼻血を一リットルほど流し、青の団員服を鼻血で赤黒く染めながらも、爽やかな笑顔でアントニオに礼を言う。

グリエルモ「まことだ。我等が尊崇すべき聖堂騎士団長殿の花びらが、ただのガバガバであるハズがない!!実にっ!!実にすばらしい感触をなさっているに決まっておる!!」

トマーゾ「なあなあエステバン、団長殿のアレは、出張ソープじゃなくてただの礼拝だよな?おれ、いっつもお供だけど、なんにもないけど、おれの目は正しいよなー？ああ女神さま、おれの魂をお救い下さい!!」

半泣きのトマーゾの肩を、エステバン、二回叩く。

エステバン「トマーゾ、長いものには巻かれろってんじゃねーか。」

トマーゾ「巻かれたくないよー」

トマーゾ、ついに泣き伏す。

ククール、黙って話を聞いているが不満そうに。

ククール「なんだよー、みんなしてガバガバとかガバガバとかガバガバとか!!だんちょーどのが、オディロ院長以外に処女を捧げるハズねーじゃん!!」

ジョゼッペ「まさかっ!?」

ジョゼッペは信じようとしないが、アントニオは黙考し、呟くように語る。

アントニオ「…親代わりの院長への思慕の念が、ふとしたきっかけで愛欲に…よくある話ですね。」

トマーゾ「ないよー!!たとえあったとしても、院長と団長の二人に限って、そんな展開はありえないだろアントニオ!!もっともらしい顔で妙なコト言うなー!!」

トマーゾの泣きながらの抗議も、一同の耳には届かない。

激しく殺気のこもった視線が、院長の部屋に向けられる。

ククール、少し殺気立ってきた雰囲気をほぐすように。

ククール「そういやさ、だんちょーどののあの団長服の後ろのぴらぴらってエロカッコよくねー?スカートみたいでさ、めくりたくなるよな。」

カルロ「確かにその通りであります。と申しますより、団長殿の格好はまさに禁欲のかたまりでありますからして、逆に剥きたい願望をそそるものと言えるかと小官は愚考いたします次第であります!!」

ククール「そうだよな。あそこまで露出度が低いんじゃ、もう剥くしかないよなー。」

ジョゼッペ「待て、ククール。今、ぴらぴらと言ったな。それで思い出したが、我が家に伝わる歴代法王年鑑によると、法王服には、騎士服バージョンも存在するのだ。今の法王睨下のお召し物のように体の線を全て覆い隠すものではなく、体のラインがキレイに出るものだ…確か…これだっ!!」

ジョゼッペの示した、法王服騎士バージョン(ゲーム中でマルが戦闘時に着てたアレ)を一同眺める。

グリエルモ、声と体を震わせながら。

グリエルモ「こ、これ…は…」

カルロ「…まさに、女神の忠実なる使徒の内なる欲望を刺激する…」

一同、さらにしつこく妄想中。

マルチェロ「(しゃらり、と音を立て法王服を脱ぐ)…どうした?来ないのか?ああ、もしかして脱がす方が好みか?または着たままの方がいいのか?…ふふふ、遠慮することはない。聖職者全てを統べる法王とて人の子、たまにはさびしい夜もあるのだ…

私を…独りにしないで…くれるか?」

グリエルモ「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!諸君!!我々は誓おうではないかっ!?我等が敬愛すべきマルチェロ団長殿をっ!!いつの日かっ!!いや!!できるだけ速やかにっ!!法王の御位にお付け申し上げることを!!」

ジョゼッペ「異議なぁしっ!!」

泣き続けるトマーゾに、アントニオ、不審な目を向ける。

アントニオ「おや、トマーゾ、まさか異議があるのですか?」

トマーゾ「団長どのが法王になられるのはいいんだ。だけど、だけど…あまりに動機がふじゅ…もういい…」

ククール、独りでぽつりと。

ククール「ちぇ、みんな兄貴をマワす気かよ。オレはやだもんね。兄貴はオレ一人で愛でまくるんだもんねー。」

そして、さっさと立ち去る。

翌日。

マルチェロ「昨日は、 食堂で謎の大量の出血跡…賊が入り込んだようにも、乱闘があったようにも見えんが…しかも、なぜか朝に騎士団員がみな、 目の下にクマを作りつつもやたらと爽やかな笑顔で

『団長殿は必ずや法王の御位に着かれる器です。我等はそのためのいかなる献身も惜しみません!!』

と力いっぱい言ってくる…なんなのだ、一体?なぜ、騎士団長でしかない私が、いきなり法王なのか、理解に苦しむ…あ、院長、おはようございます。いかがなされました?浮かないお顔で…」

オディロ「うーむ、マルチェロよ。ワシはなにかしたかのう。何故か今朝から、騎士団員がやたらと険のある目つきで睨むんじゃよ。」

マルチェロ「は?…」

オディロ「うーむ、身に覚えはまるきりないんじゃがのう…おお、ククールよ。おはよう。」

ククール「院長(にこっ)オレ、院長の事も大スキだから、院長の次でもぜんぜんイイけど、でも一番愛してんのは、オレだかんね♪ソコんトコよろしくー!!じゃっ♪」

オディロ「…なんの話かのう?」

マルチェロ「さあ…」

二人、困惑しながらも立ち尽くす。

終幕

２００６／７／６

　団長、オナペット話第二段。こいつらは毎日のようにこんなコトしてるといいと思います。
ちなみに管理人も、カルロの意見に大賛成ですが、それはそれとして、団長の喘ぎ声は、あのピッチリした騎士団員服着用者は困るくらい、エロいと思います。