戯曲。“真実の愛”という名の円舞曲
なにがどう戯曲かと言われると激しく困ります…との書き出しも何度目やら。
最近、オディマルにハマっているので、自分なりの極限オディマルを目指してみました。
登場人物
アントニオ…髪が眉上の団員。丁寧で冷静な言葉遣いで、サラリと毒舌を吐く男。実は、(団長除く)聖堂騎士中で一番ヤバい人なのではないかとの風説が囁かれている…が聖堂騎士では珍しく美形。 トマーゾ…マルチェロの同期のタラコ唇。聖堂騎士団の唯一最大の良心…だが、この騎士団はこの良心を痛めつける事ばかりしている。激しく善人。激しくノーマル。激しく良識的な彼は、団員のほとばしるエロ妄想に(弱い)ツッコミを入れるのが仕事なのだが、今回は…? ククール…食欲と睡眠欲と性欲と兄への欲情という、四大本能で生きている聖堂騎士団…というより世界レベルの問題児。とても美形だがとてもアホ。 ジョゼッペ…名家出身のロン毛の騎士団員。ナルシストというけっこう美味しい公式設定があるくせに、変態濃度の高すぎるこのシリーズではいまいち目立たない人。 ジューリオ・ジャンティエ…聖堂騎士団現団長。おかしいくらいに有能な副団長マルチェロと毎回比較されては彼に敵意を燃やしているが、それが無駄な憎悪である事を他のみんなが知っている可哀想で人望皆無な団長。マルチェロと院長の仲を“邪推”している勘違いさん…という設定だが? マルチェロ…卓越した剣の技量、怜悧な頭脳、頑健な肉体、強固な精神力に加え、ほとばしるエロカリスマによって団員みんなの心をガッチリ掴みまくっている聖堂騎士団団長。ちなみに最後のは当人は自覚ナシ。 オディロ院長に絶対の“忠誠と献身”を誓っている…らしいが、本当は…? オディロ院長…マイエラ修道院院長。七賢者の末裔にして、モノホンの聖者さま。その広すぎる心とあまねく注がれる慈愛は、実ははいろんな人を歪めまくっている…事に全然気付いていない。そして、そんな彼に一番歪められているのが… |
聖堂騎士団長、ジューリオ・ジャンティエ、心底嫌そうに居並ぶ聖堂騎士一同の前で、机を拳で叩き、力いっぱい叫ぶ。 「もう俺は勘弁ならんっ!!」 一同、 ジューリオをかまってやる気がないので コメントもせず、 あたりにとても気まずい沈黙が流れる。 聖堂騎士団員トマーゾ、仕方がないのでジューリオに声をかける。 「あの…ジューリオ団長…なにがでしょうか?」 「うむっ!!聞きたいというのなら、聞かせてやろうっ!!」 ジューリオ、 とてもかまって欲しかったらしく ここぞとばかりにまくしたて始める。 |
「我がマイエラ修道院のオディロ院長と、あのクソ忌々しい、副団長を名乗る小僧、マルチェロのことなのだがな…」 「はあ…」 トマーゾ、気のない返答を返すが、ジューリオは気にしない。 「あの二人の いちゃいちゃっぷり は最近、特に目に余ると思わんか?」 他の聖堂騎士団員、 マルチェロといちゃいちゃ という語に激しい反応を示す。 ジューリオ、それがとても嬉しかったらしく、微妙に相好を崩すが、すぐに面を正し、そして叫ぶ。 「あの二人は間違いなくデキてるっ!!」 |
一同息を呑む が、トマーゾ一人だけ、とても哀しそうな面持ちで呟く。 「また…ホモトークかよ…」 |
ジューリオ、そんなトマーゾには目もくれず、まくしたてる。 「だって、考えても見ろ!!あの小僧、 オディロ院長の赴くところならどこへでもぴったり付いて行くのだぞ!?おかしいと思わんかっ!?」 「あの…ジューリオ団長…院長の警護は、“神の剣”たる俺たちの仕事だからだと思いますが…」 トマーゾ、一応反論するが、 トマーゾも予想したとおり、誰も聞いてない ので一旦黙る。 「確かに…わたしの知る限りでも、礼拝、説教、そして舞踏会と、宗教業務・非宗教業務問わず、必ず付いていかれるな…」 ジョゼッペの言葉に、アントニオも頷く。 「しかも、オディロ院長と一緒にいらっしゃる副団長殿は、 とても笑顔 ですね…」 ジューリオ、我が意を得たりと笑み、そして言う。 「それだけではないぞ、我が聖堂騎士たちよ。あの小僧が、人前でなくオディロ院長の御名を呼ぶ時の声を聞いてみろ。 『オディロ院長(はあと)』 と、 一オクターブ高い上に、語尾にハートマークまで付かん勢い だぞっ!?」 |
一同、しばし呆然 聖堂騎士団員トマーゾ、反論を試みて記憶をめぐらすが、 ハッキリ言ってその通り なので、反論の言葉を失う。 |
一同が互いの顔を見合わせていると、
心底タルそーに
聖堂騎士団員ククール登場。 「ちーす、せーどーきしだんいんのちょーイケメンやんぐ なククールでーす。ドニのオンナノコの遊ぶのにめっちゃ忙しかったんだけどぉ、せーどーきしだんちょーどのが 『絶対来いッ!!』 つーから、わざわざ来てやりましたー、エラいでーす、オレ。」 「貴様っ!!…だいたい、時間厳守だとあれほど…」 ジューリオ、 あまりにあまりなククールの言い草 に顔色を赤黒く染める。 「貴様… そのムカつく所はあの小僧にそっくり…」 「あに…副だんちょーどのの話してんのっ!?」 ククール、 満面の笑みで話に食いつく。 トマーゾ、仕方がないので、事の次第を手短に説明してやる。 「はいはいはーい、じゃー、オレも混ざるー。オレ、とっておきの話知ってるー♪」 「なに?とっておきの話…?」 ククールが嬉しそうにはしゃぐと、団長含め一同、「とっておき」という語に食いつく。 |
「あのさー、副だんちょーどのとオディロ院長ってさー、 いっつも寝る前に お休みなさいのちゅっ をしてんだぜー?」 |
一同驚愕っ!! |
グリエルモ、
そのスキンヘッドに青筋を立て
ククールに詰め寄らんばかりに問う。 「聖堂騎士団員ククール、 我輩は詳細説明を要求するっ!!」 ククール、たじろぐ様子もなく、 とても麗しいアホスマイル を浮かべ、得々として語る。 「あのさー、副だんちょーどのってば、いっつも院長にお休みの挨拶に行くじゃん?そん時に、オレ、見ちゃったんだ♪院長が 『ではマルチェロや、ワシは先に休むよ。お前も早く休みなさい。』 つって、 跪く副だんちょーどののデコにちゅー したのを。」 「デコちゅーっ!!」 グリエルモ、その状況を想像し、 ドタマの血管が切れ、血が叩き飛ぶ が、一同、話に夢中で気付かない。 「んでさ、そん時の副だんちょーどのの めっちゃキュートなスマイル♪ 今でもオレ、 夢に見る ね。」 |
「クッ…オディロ院長…わたしはあの方に確かに忠誠を誓ったが…
あまりの羨望に、うっかり殺意を抱かんばかり
であるぞ…」 ジョゼッペ、大仰に天を仰ぐ動作を示すが、 ものすごく本気っぽい。 「確かに…」 アントニオ頷くが、目ざとく、トマーゾの顔色が変わった事に気付く。 「どうしたのです、トマーゾ。何か言いたげですが…」 「いや…別に…」 トマーゾは言葉を濁すが、 アホカリスマ所持者 であるククールは、目ざとく第六感を働かす。 「なんだよトマーゾ…あっ、分かったー。トマーゾも なんかエロネタ知ってる んだろー?おせーておせーて♪」 「いや、なんでもないって…」 トマーゾ、あくまで黙秘を貫かんとするが、ククールは退かない。 「トマーゾってば副だんちょーどのと仲良しだかんな、きっとすげーネタ握ってんだろ?」 ククールの言葉に、ジューリオ、反応を示す。 「なに?トマーゾ、そうなのか?」 「いや、仲良しって程でも…ただ同期なだけ…」 トマーゾは言葉を濁すが、ククールは勢い込んで叫んだ。 「なんせトマーゾってば、 総受けな副だんちょーどのの、更に受け だかんな♪」 |
一同騒然ッ!! |
「い、一体なんなんだ…」 トマーゾ、既に半泣きだが、ククールは留まらない。 「ほらー、副だんちょーどのってばマゾかつ ドS だから、 トマーゾみてーないじめられキャラ をいびるの大好きじゃん?それなのに、トマーゾが未だに兄貴と仲良くしてるなんて、そりゃもう デキてるとしか考えらんねーじゃん。」 「おお、そうであったか。 わたしもうすうすそうではないかと思っていたのだ。」 ジョゼッペ、ぽん、と手を叩く。 「ああ、貴方もですかジョゼッペ。私もですよ。」 アントニオも、しきりに頷く。 グリエルモ、 血を噴出しながらトマーゾに詰め寄り、叫ぶ。 「トマーゾ。貴公、本当なのか?貴公が、 あの副団長殿の立派なお道具で、夜な夜なガッツンガッツン責め立てられている というのは?」 「んなワケないだろっ!!」 トマーゾ、 血の涙を流して否定する が、一同、半信半疑。 「ううむ…そうだとしたら、 我輩は羨ましすぎる が…」 グリエルモの呟きに、一同、 マルチェロ×グリエルモのガチゲイ光景 を思い浮かべ、 相当ビミョーに面持ちになる が、ククール、気を取り直してトマーゾに言う。 「ともかくさ、知ってんなら教えてよ、トマーゾ。教えてくんねーとオレ、 副だんちょーどのとアンタの“愛の睦言集”を捏造して、修道院内にバラまくかんな。」 「頼むからやめてくれえっ!!」 「よし、聖堂騎士団員ククール、もしトマーゾが言わないのなら、 聖堂騎士団長権限で俺がその文章の公布を許可するっ!!」 トマーゾ、二人に恐喝され、泣く泣く話し始める。 |
「その…マルチェロ副団長どのは、オディロ院長の
お背中を流している
みたいなんだけど…」 「ぬわにいっ!?」 |
一同、オディロ院長の背中を流す
あられもない姿のマルチェロ
を想像し、そして(トマーゾ以外)全員が叫ぶ。 「羨ましすぎるだろ、それっ!!」 |
聖堂騎士団長ジューリオ、重々しい面持ちで言う。 「これではっきりしたろう、諸君。 あの二人は間違いなくデキている と。」 一同、激しく頷く。 トマーゾ、友の名誉の為に一応、反論しようとするのだが、 なんだかだんだん、本当にそうなような気がしてきて 黙り込む。 |
ジューリオ、更に語る。 「許しがたい…まったくもって許しがたい大罪だ。あの小僧、 聖者たるオディロ院長を誑かし申し上げる とは…まったくもって許しがたい。諸君、想像してみよ、 あの小僧が院長を篭絡する忌まわしい光景をっ!!」 |
一同、想像中。 |
グリエルモ、吠える。 「想像したぞ、 魔性の魅惑をなさる副団長のお姿をっ!!…それに篭絡される院長のお姿は、想像できなかったが…」 ジョゼッペも続く。 「うむっ、わたしも想像した。 悩ましくも誘う目つきと腰つきの副団長殿をっ!!…でも、それに誘惑される院長のお姿は、どーっしても想像できなかったのだが。」 アントニオも。 「ええ、私もしかと想像しました。 甘い喘ぎ声をあげ、濡れた目の副団長殿の艶姿をっ!!でも、それを喘がせる院長のお姿は想像できませんね、確かに。」 「うーん…オレも、 濡れ濡れ副だんちょーどの はいくらでもそーぞー出来っけど…ほら、オディロ院長ってば、 小妖精キャラ」だから…」 ククールが、 珍しくまっとうなコトを言いかける が、ジューリオはそれを遮り、叫んだ。 「ええいっ!!院長が妖精だろうが、なんだろうが、あの方は聖者ではないかっ!?副団長のあの小僧ばかり引き立てて、団長たる俺を蔑ろにするなど許されんっわっ!! 俺は断固、抗議しにいくっ!!」 ジューリオ、大股で歩み去る。 |
院長室 質素な机で、 ダジャレ集第三巻 の執筆をしていたオディロ院長は、騎士団長ジューリオの姿を認め、手を止める。 「おやおやジューリオ、どうしたね?そんな怖い顔をして…」 ジューリオ、騎士団長として院長たるオディロに礼をするが、表情は和らげない。 「オディロ院長。聖堂騎士団長ジューリオ、本日は院長に 諫言 に参りました…発言をお許しいただけましょうか?」 オディロ、不思議そうな目をする。 「諫言?うーむ、ワシはそんなに悪いことをしたかのう…まあ、していたというなら、ぜひ教えておくれ、ジューリオよ。」 「では、僭越ながら申し上げます。オディロ院長…副団長マルチェロに、 風呂場で背中を流させた という風評は、はたして真実でありましょうや?」 ジューリオ、いきなり核心から切り込む。 「おや、 どうして知っておるのじゃ?」 オディロ、 とてもあっさりと事実を認めて続ける。 「あの子は昔から優しい子じゃから この年寄りの背中をちゃんと流してくれるのじゃ。」 「オディロ院長…それは マルチェロも全裸 で、でしょうか?」 オディロ、不思議そうな面持ちで答える。 「何を言うのだね、ジューリオ。風呂に服をつけたまま入ってどうする。」 「ということは、 裸と裸でという事ですな?」 「おお無論じゃ、何か変かね?」 ジューリオ、既に怒りを堪えきれないが、それでもなんとか押し隠し、言う。 「では更に申し上げます。副団長マルチェロに、 毎晩、お休みのキスをする というのも、また事実ではありましょうか?」 「おお、そうじゃ。 あの子が修道院に来てから欠かさず、あの子はお休みのキスを貰いに来るのじゃよ。いやあ、気丈に振舞っておるが、 本当は寂しがりやな子 じゃからのう…」 オディロ院長、 心底愛し気に目を細める。 ジューリオ、遂に耐え切れずに叫ぶ。 |
「いい加減にしてくださいっ!!」 オディロ、 驚きの瞳をぱちぱちさせ ジューリオに問い返す。 「どうしたのだねジューリオよ、一体なにを怒っているのかね?ワシにはさっぱり分からんのじゃが…」 「院長っ!!貴方も一介の人の男であることは存じていますが、その前に貴方はマイエラ修道院の院長なのですぞっ!?それなのに… 副団長と愛欲に耽るなど 言語道断っ!!恥をお知りなさいっ!!」 |
オディロ、激しく目を瞬かせて、そしてようやく合点がいったように反論する。 「何を勘違いしているのだね、ジューリオよ。ワシがマルチェロとそのような関係にあるなど…」 「いい加減になされいっ!! 一緒に風呂に入り、毎晩接吻している分際で、 誰がそんな事を信じるというのだっ!! ともかくっ、事はマイエラ修道院と聖堂騎士団の名誉にも関わりますっ!!よってしばらく、 マルチェロを半径5m以内に近づけぬことっ!! 良いですな、オディロ院長。」 オディロ、珍しくおろおろし、ジューリオに 哀願するように 言う。 「そんな…マルチェロに近寄ってはならんと言うのかね?ワシは何も、あの子に妙な事はしていないし、あの子とてワシを大事に思ってくれているから…」 「絶対ダメですッ!!」 「そんな…もうすぐワシの誕生日じゃから、あの子が手作りケーキを作ってくれるはずじゃのに…」 オディロはまだもごもごと何かいいかけるが、ジューリオは無視して、院長室をズカズカと後にする。 |
副団長室。 「…というジューリオ騎士団長どののご命令です、マルチェロ副団長どの。」 マルチェロに報告しながら、トマーゾ、部屋一杯に広げられた、 オディロ院長のお誕生日ケーキ計画 という、 愛情のこもりまくったオーラが放出 されている紙類を、こわごわチラ見する。 「成る程…団長どのの御命令、マルチェロ、確かに拝命したと伝えてくれ、トマーゾ。」 マルチェロ、意に反してあっさりと命令を受諾する。 「ああ、はい…では、ジューリオ団長どのにさっそく復命…」 トマーゾが去りかけると、マルチェロは独り言のように呟く。 「これは… 例の計画を早急に発動させる必要がありそうだな…」 トマーゾ、そっと振り向く。そこには、 邪悪で残忍な笑みを浮かべたマルチェロの顔。 トマーゾ、 見なかったこと にして、早急に立ち去る。 |
オディロ院長、院長室で沈思黙考し、そして徐に旧友ベネデッドこと、現法王に手紙を認め始める。 |
我が最良の友、ベネデッドへ。 古き友たるお前に、くだくだしい前置きはいるまい。ワシが書きたい事は、聖堂騎士団の副団長であり、ワシの愛しい子であるマルチェロの事じゃ。 今日、ワシは団長のジューリオに、あの子との仲を“同性姦淫”じゃと罵られてしまった…おお、我が友よ。それが決して真実で無い事は、女神と法王たるお前に誓っても良い。 そして、ワシはけっして、あの子にそんなやましい気持ちを持ちなどはしていない。 ワシは純粋に、あの子を我が愛し子として愛して止まないだけなのじゃ。 じゃが、ワシは反省しておる。 確かに、ワシのあの子への愛情は、やや度を越しているやも知れん。 そしてそれが“贔屓”ととられてしまうかもしれん…という事は、ワシもうすうすは思っていた。 良くないのう…あの子はいつまでも、修道院に来た頃のような稚い子どもではなく、もう立派な大人なのじゃ。 それをいつまでも子どものように愛することとは、あの子にとっても鬱陶しいことであったかもしれん。 ああ、ワシはなんと愚かな老人なのじゃろうか… じゃがの、ベネデッド。 マルチェロは本当にお利口な子でのう。経営の厳しかったこの修道院の経営も軌道にのせたし、しかも礼儀正しい子じゃから、どんな貴族のお屋敷にだしても恥ずかしくない。もちろん聖堂騎士として、剣技の冴えは、マイエラどころか世界に出しても決して劣ることのないものじゃ。まったくあの子は、とっても素晴らしい子じゃ。 あの子は本当に、ワシに優しい、とっても良い子なのじゃぞ? ワシはあの子を心から愛しておるし、それにあの子も心からワシを愛してくれている。 おおそうじゃ、あの子は人見知りをする子じゃから、無愛想じゃと思われやすいが、実はそんなコトはないのじゃ。 お休みのキスをした時に見せる、あの子のはにかんだような、そして可愛らしい笑顔ときたら、それはそれは… 見せてやりたいもんじゃ。 おお、マルチェロといえばこの間ものう、あの子はとっても偉いのじゃ… |
院長が夜を徹して書き上げたその手紙がサヴェッラに届き、そしてそれを読んだ現法王からの 「いい加減にせんかい、このジジバカめっ!!」 という 簡潔明瞭な叱責の手紙 がマイエラ修道院に届いた頃。 |
「ハッピーバースデートューユー、ハッピーバースデートューユー、ハッピーバースデーディア、オディロ院長ー♪ハッピーバースデートューユー!!」 という、 音吐朗々たる歌声を響かせる マルチェロの肩書きが、 マイエラ修道院聖堂騎士団長 となっていたのは、彼の 冷酷無情にして正確無比、そして疾風怒濤のクーデーターの結果である事を知らぬ者は、 マイエラ近辺では、無い。 |
終幕 まず最初に、
2007/1/22
「ヒュッケさま、お誕生日おめでとうございます♪」
リクされたものとは、
心のソコから違う代物になってしまいました
が、
マルチェロの手作りケーキとハッピーバースデーの歌声は、貴女さまに捧げます
いらなくても受け取って下さい。
えー…オデマルでどこまでやれるか
を自らに課した作品でしたが、なかなかラブラブになったのではないかと自負しております。
マルチェロが非道なのは今に始まったことではありませんが、
オディロ院長だって、天然でひどいのでは?
と最近激しく思うので、こんなものになりました。
さて、これでひとまずオディマル萌えは吐き出した
ので、そろそろノーマルでも書こうかと思います。