プロローグ
元拍手話。
女の子は“運命の恋”という響きが大好きです。
もちろん“元女の子”だって、運命の恋は信じちゃいます♪
気分転換に遠出をなさる奥様
マダム「ふう…寡婦生活も長いことになってしまったわ。後はサーベルトに嫁を迎え、ゼシカをお嫁に出せば、わたくしの女家長としての役割も終わり…後は老いを養うのみかしら。」
謎の占い師「そこの奥さん、まだ老け込むには早いですぞ。」
マダム「あら、こんな街中で水晶玉占いなんて…」
可愛らしい乙女「父の占いは百発百中なんですよ?ぜひぜひどうぞー。」
占い師「むむっ…見える…奥さん、貴女の
ごく近い未来
に、
新たな恋が見える!!」
乙女「きゃっ、恋なんてステキ♪」
マダム「(半信半疑ながら)本当…?」
占い師「そして…ハッ!!貴女の未来に…
目つきの悪い、デコっぽい悪人面の男が見えるッ!!」
マダム「…え?」
占い師「しかもその男は、
古今未曾有の極悪人
であり、かなり…いや、
最強モードに空気読めない男だッ!!更に言うと、鬼畜!!」
乙女「きゃー、ちょっぴり…ちょっぴり?悪のにおいのする人との、ステキな恋っ♪ホント素敵ねっ♪」
マダム「…バカバカしい。わたくしの理想は、亡き夫のような、
人格円満、人格高潔、温和で気配り心遣い上手の、心優しい、しかもとびっきりの美形
ですわ。それが…そんな理解しがたい方と恋に落ちるなんて、有り得ませんわ!!」
乙女「お父さん…怒って行っちゃったわ。ほら、もっとあーゆートシの人が喜びそうな事言わないと!」
占い師「うーむ、だがユリマ。わしの百発百中の水晶占いにそう出ておるのだから仕方あるまい。未来がそう出ているからには、あのご婦人は間違いなく、そのデコな生物と恋に落ちる
のだ。」
乙女「運命ってこと?」
占い師「うむっ!!」
乙女「やな運命…」
占い師「うーむ…」
そして伝説…じゃなくて、運命の出会いへ。
終わり
2007/3/2
占いが正確すぎるのも困り者ですね、ルイネロさん。
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