奥さまはティーンエイジ









「まあっなつかしい。」

お片付け中の奥さまが、小さな叫びをお上げになります。


「どうしたのお母さん。」

「どーしたんですか、おかーさま。」

ゼシカとククールが近寄ると、奥さまは小さな肖像画を手にして微笑まれました。



「ご覧なさい、 わたくしの嫁入り前の肖像画 です。」




そこには、 思わず唖然としちゃうほど可愛らしい美少女 が、ちょっとだけおすましして描かれていました。




「お母さん、可愛すぎー」

ゼシカが嬉しそうに叫びます。


「本当だ、おかあさま、 美少女すぎ ですよ。」

娘と娘婿に 可愛いすぎ を連呼され、さしもの淑女たる奥さまも まんざらではありません。




「奥さま、こちらのお片付けですが…」

メイドに呼ばれ、奥さまは


「はーい、ただ今参りますわー。」

明るすぎるお声 で返事をなさり、その場をお離れになります。




「マダム、こちらの品の処分だが…」

そして、それと入れ違いくらいにマルチェロが姿を現しました。


「おや、いらっしゃらない…」

「兄貴ー、そんなコトよりこれ見ろよ、これ。」

ククールに示され、マルチェロは珍しくその緑の瞳をパチクリさせました。


「これは…マダム…か?」

「そうそう、おかーさんの若き日の姿。ね、カワイイでしょ?」

「……」

マルチェロは返答しません。

かなり食い入るような視線で、奥さまの肖像画を見ています。


ククールが

にやり

と笑いました。


「兄貴のスケベー!!てかロリー。肖像画でコレだったら、 ナマで見たら襲いかかっちゃうだろー?」

ククールの言葉にマルチェロは、 そのデコに青筋を立てて怒鳴り返しました。




「ふざけるな愚弟っ!!生で見るも何も、 マダムのこの御年の砌に、私はまだ生まれておらんわっ!!」




そこで一同は、 猛烈な怒り を背後に感じて、振り向きました。




「…」

さしものマルチェロも言葉を失いました。


にっこり

奥さまは 淑女に相応しいほほ笑みを浮かべられると お口を開かれました。




「ええ、そう です わね まるちぇろ さま。 わたくし の じゅうだい なんて おおむかし です もの ね。 まるちぇろ さま なんて おうまれ に なんて いらっしゃる わけ ございません わね。」

そして再び奥さまは にっこり淑女に相応しいほほ笑みを浮かべられました。










「兄貴の ここまで必死に言い訳する姿初めて見た。」

ククールが小声で呟きます。


「てか、他人事みたいに言わないでよ。どう考えても、しばらくお母さんの機嫌サイアクなのには、アンタの責任もあるんだからねっ。」

ゼシカも息を潜めるようにして、 マルチェロの必死過ぎる弁明 を聞き、そしてため息をつくのでした。





2009/9/22



アンマリ のメノさまから頂いた ロリコン大興奮のティーンエイジおくさま です。
あまりに可愛すぎて、マルチェロだって 劣情を押えかねない と思いましたので、そんな駄文をと思って書いてみるや、 なんか違う方向に行きました

…不思議だ…どうしてそうなったのかとても不思議だ。
いやでも、マルチェロだってたまには失言くらいすると思われます。年の差カップルって難しいね。

ともかく、もらった瞬間小躍りするほど可愛たらしい奥さまを、本当にありがとうございました、メノさま。

そして、画面の小さいパソ(ネットブックとか)でご覧の方はもしかしたら奥さまの全身像が見れないかもしれないので、 こちら をどうぞ




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