満を持して その二

どうも最近、更新意欲がビミョーです。泳いでる時が一番更新したいんですが、プールから出るとしたくなくなるのはなぜなんだろう。
アレかな? プールの中で更新すればいいのかなっ!?









「おい、エイタスっ!!」

ククールは、部屋に他に人がいなくなると エイタスの胸倉を掴み ました。


「君に因縁つけられる謂れはないよ。」

エイタスは動じません。

胸倉を掴まれながらも、冷然とククールを睨み返します。


「ケッ、王さま然としてらしたコトでっ!!」

「一応、王族になったんでね。」

エイタスは、ククールが掴む手を睨み下ろします。


「いいから離しなよ、ククール。僕の胸倉掴んだって何の解決にもならないよ。」

「冒険してた時は健気カワイかったのに、態度デカくなってんじゃんよ、エイタス。」

「心配しなくても、僕の態度なんて、 君のお兄さんの足元にも及ばない よ。」

「兄貴の足元にでも及んだら、エラいコトなっちまうじゃねーかっ!!」

ククールはそう叫びましたが、それはそれとしてエイタスの胸倉を掴んだ手を離しました。


「割と素直だね。」

「だってよ、オレとお前がいさかう姿なんて、 明らかに見物料取れる代物、誰も見てねートコでしたら勿体ないだろ!?」

「…なんでそれが見物料とれるの?」

「まだまだ見てきた地獄が足りねーな、エイタスっ!!」

ククールは何故か とても満足そう&見下し目線 でそう言うと、どかりとイスに腰掛けました。


「…君の発言にはいちいちツッコまないよ。 マルチェロさんよりはマシ だけど 意味不明だし。」


エイタスも椅子に座り込みます。



「…ゴルドに行かなくて、いいの?」

エイタスの問いに、ククールは黙りこみながら、恐れ多くも法王聖下の教書を片手でふん掴みました。


「兄貴を殺そうとしてるのがお前に加えて、 クラビウス王にニノ法王もだとはな、ったく、兄貴もモテることだぜ。」

「僕が言うのもアレだけど、マルチェロさんってば そういう人 だから。」

ククールは答えずに、もう一度法王教書に目を通しました。

何度目を通しても、その中身は先ほど法王主席秘書官アレッサンドロが読んだ通りです。




ふう

ククールは小さくため息をつきます。


「エイタス、お前がニノ法王とつながってて、わざと兄貴をゴルドにトバした訳じゃねーよな?」

「…マルチェロさんを殺そうとしたことは認めるよ。それが僕のためになると思ったからね。でも、 僕は彼がどこに飛ばされたかまでは今の今まで知らなかった。」

エイタスは付け加えます。


「だって僕、バシルーラは使うどころか、食らったコトすらないし…」

「…もういい。」

ククールは、法王教書を地面に投げ落とします。


「あ、でも聞いたことはある。ルーラの呪文と系列を同じくするバシルーラの呪文は、 思念 が反映するって。つまり、僕じゃなくて君のお兄さんの思念が反映して…」

「もういいっつってんだろっ!!」

ククールはエイタスを怒鳴り付けました。

エイタスも今度は、気遣わしげな瞳で黙りこみます。


「女神の御心ってヤツさ。そりゃ法王聖下にゃ行き先も分かろうさ。」

ククールは皮肉な笑みを浮かべました。

残念ながら、エイタスのテンションは元から0だったので何も起こりませんでしたが。


「…オレは行くぜ、エイタス。」

ククールはドアを開けます。

その時に、腰のはやぶさの剣・改を確認したことにエイタスは気付きました。


「僕も行くよ。」

エイタスも、腰に差した竜神王の剣を確認して、答えました。




まったく、この人たちにも困ったものです。

我の真意など、どうして分かりましょう。




2010/2/21




イケメン同士のいさかいシーンは、腐女子に高く売れます。
って問題はソコじゃないし。
拙サイトの最初の頃は初々しかったエイタスですが、最近(特にこのシリーズ)ではナマイキで高慢ですね、確かに。

そして 結末予測アンケート まだまだ設置してます。
二人の恋の行き方を想像して、べにいもにも教えてください。




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