ぶっちゃけトーク その一

みどりの日なので野菜をモリモリ食べようと春キャベツを買いに行ったら、一玉269円とかいう 破格の値段 がついていました。

うっかり野菜も食えない、そんな異常気象を噛みしめながら、春キャベツとあさりを煮てモリモリ食べました。
春キャベツ、美味しかったです。









一同の なんで君はこんなところにいるの? という痛いまでの視線を受けながら、エイタスはものすごく気まずい気持ちになっています。




だいたいトロデーンは今、復興途中でいろいろ大変なんだし、だからこんなマルチェロさんとかサザンビークとの確執とか法王庁に睨まれるとかそういう厄介事抱えてる場合じゃないし、そもそも関わりたくなんかないし、こんな場所にいて何しに来たんだとか思われてる場合じゃないし…


ともかく、なんでククールになんか関わっちゃったんだっ!!





エイタスがそんな風に心中でぶつぶつ呟いている横で、チャゴスが合わない視線でエイタスを見つめます。




「どうしたのだ、チャゴスよ。」

「コウカイ ハ サキ ニ タタズ デス。 ボク ハ ブタ デス」

元気よく発言する チャゴスです。




しかし、精神崩壊チャゴスは本当に、 皮肉でも何でもなく それはもう我から見ても、 チャゴスから超チャゴスへ進化したのではないか と思われます。




「まあ、ともかくだ。」

ですのに、当の父親はそれにまったく気付いていないのは少し残念ですね。

いっそマルチェロに感謝しても良いくらいのことだと思うのですけれど。




「エイタス君…」

「はい…」

なんでこの場にいるのか説明してもらおうか、と続くのだろうと覚悟するエイタスです。



「君の、親というものの有り方についての意見を聞かせてもらおうか。」

「えっ!?コメント求められるのそっちですか!?」

エイタスは大変びっくりしましたが、クラビウス王の顔は真剣そのものです。



「当り前だ。」

「…はあ。」

「君も人の親になって、ようやく分かった事が有ったはずだ。是非、それを聞きたい。」

「…分かりました。」

エイタスは意外な展開に驚き三割、 安堵六割五分で (あとの五分は分類不可なのです)求められたコメントについて口を開きました。




「はい、子どもは可愛いです。それはもう。」

「エイタス、そりゃエステル姫さんは可愛いさ。お前に似ても、馬姫さんに似ても、 可愛くならねーハズはねーし。 でもさ、今、問題になってるのは…」

エイタスはククールに向き直ります。


「でもククール、僕はエステルが客観的に見てあんまり可愛くなかったとしても、 やっぱりあの子が世界で一番の美少女 だと信じるよ。何て言うか…その… コレは理性や客観的判断の世界の話じゃないんだよ。」

「そうじゃ。」

クラビウス王は心から満足げに頷きます。


「君は見どころのある青年じゃと思っておったが、人の親となってますます見どころが増した。素晴らしい。」

そしてクラビウス王は、 勝ち誇った笑みを浮かべ て、ククールに向きます。


「ほうれ、見い、エイタス君もチャゴスが世界で一番可愛いことに同意してくれたのじゃぞ!?」

「お言葉を遮って申し訳ありませんが、そんな同意をした覚えは皆無です。」

エイタスはついつい余計なツッコミを入れてしまいました。

どうしてかって?

そりゃ、 基本、ボケだらけの集団の中の唯一のツッコミ役としての長年の習性のせい としか言えませんね。




「…」

クラビウス王は不満顔です。


「君は確かに言ったのではないかね? 我が子が客観的に見てあんまり可愛くなかった としても、 やっぱり我が子が世界で一番の可愛い と。」


「そりゃ社交辞令としては そう言いましたけど、 ぶっちゃけ、あの子は親の欲目をかなりさし引いても世界レベルの美少女 ですもん。 チャゴス王子なんかと比べないでくださいよ、失敬なっ!!」

そしてエイタスはついつい、 新米パパとしての超ぶっちゃけトーク もしでかしてしまいました。

ええ、もちろん王族としてはまったくこんなことを言ってはいけないことは、エイタスだって理性では分かっているのです。

エイタスは どこかの愚弟と違って 賢い子ですから。

でも…仕方ないですね。

コレは理性や客観的判断の世界の問題ではないのですから。




まあともかく、 クラビウス王とエイタスの間に不穏な雰囲気が漂い始め ます。

「あーあ、これは トロデーンと戦争になる かしら。」

国王付き秘書官が、 かなりヤバいネタ をさらっとフりました。



「…」

それに触発されたクラビウス王が口を開きかけた時です。




「貴方がたの御高論は、重々拝聴致した。」

沈黙を守っていたマルチェロの、艶のあるバリトンが、全ての声を封殺しました。





2010/5/4




どうして拙サイトの親(ペルソナサイト加えても)はバカ親ばっかりなんだろう。

そして 結末予測アンケート まだまだ設置してます。
二人の恋の行き方を想像して、べにいもにも教えてください。




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