太陽の光届かぬ地底の奥。
四人は進む、ただ、無言にて。
扉の奥、鎮座するのは、
「ククール…何故、世界を滅ぼさんとする?」
静かな問い。
「お前は、私の野望を止め、世界を救わんとしたのではないのかっ!?」
マルチェロの叫びに、銀の髪をした、今は人の仇と成り果てた、美しい人の子は口を開いた。
「オレは、女神の構成した世界の理を拒絶する。」
その問いへの答え。
「オレの大好きな兄貴…その兄貴を
色物キャラに仕立て果て
ちまう
そんな世界なんて滅びちまえっ(泣)!!」
「ご覧下さい、いと高き方、我の考えた通りです。ククールが兄を許容出来ていたのは、兄が己が理想の兄であったからです。
兄が彼の理想から離れたら
人の子など、脆いもの…」
低い笑い声が響く。
「…弱き者は人の子。」
ため息。
「我の創造したる世界の理に反逆するとは…」
「いと高き方の創造は絶対。
美形キャラがステテコダンスを踊
ろうが、
バニーシリーズを着こなし、あまつさえ、それが着せ替えシステムによってビジュアルに反映されようが
それに逆らうなどとは有り得ぬ筈…でしたな。」
再び、美しい女の声が、天上の鈴のような声でため息をつく。
「仕方ありません。では、再び汝に始末を任せましょう。」
「…お任せを…」
低い、笑い声。
マルチェロは、何かに撃たれたように、一瞬、身を震わせた。
他の三人には、それが武者震いのようにも見えた。
「ならば、仕方ない。」
マルチェロは、手にした
グリンガムの鞭
をしならせた。
「兄として、私がお前に引導を渡してやろう。」
「ああ、そうしてくれよ、兄貴っ!!オレはもう、何も見たくないっ!!」
銀の髪を打ち振り、美しい人の子は叫んだ。
「ボーナスが100Pつく、バニーセットフル装備+ムチのアンタの姿なんて、オレはもう1秒だって見ていたくないんだあっ!!!!!!(血涙)」
昔、女神に背いた兄(のカッコ)と、そして今、女神に背かんとする弟(のヤケクソな表情)を、他の三人は
激しくフクザツな表情
でただ見守るのだった。
終わり
2008/8/11
DQ8-2が出て、兄貴がオマケ要素として仲間に出来るようになったら、
こんなタチの悪いシャレ
が彼にカマされるのではないかと思うと、ククールではありませんが、
世界なんか滅びてしまえ
と思わないでもないです。
オチが気に食わなかったので、書き直してみました。
そして余計、
スゴくいやな話
になりました。誰か、映像化してくれ…たら、イヤです、はい。