こんな現代版兄貴は…ちょっとイイ 外伝 トマーゾ…雲をつく巨大な体躯、丸太のような腕、浅黒い肌、しかも元空手部部長…と四点揃っているにも関わらず、公立幼稚園保育士な男。ちなみにマルチェロとは高校の同期。うっかり五児の父になってしまい、最近かなりブルー。ちなみに仕事は真面目で丁寧だが、あまりに外見と職務のギャップがデカいため、幼稚園の保護者のお母様方のマスコットと化している。 終り 実際にここまで出来た旦那がいたら、普通の神経をした女性なら、嬉しさやありがたさよりまず前に、罪悪感で居たたまれなくなるかと思います。
現代版パラレル兄弟話の番外編。いろんなトコでおなじみのトマーゾは、この世界ではマルチェロに悩まされることなく幸せに暮らしています
そんな彼等の現代世界での奮闘記
旦那への不満
《キャラ設定》
アンジェリカ…トマーゾの妻。夫と同じ地方自治体の保育師だが、ただ今産休中。働き者で気立てが良くて忍耐強くて家事万能という、妻の鑑のような女性。基本大人しいが、マジギレすると鬼より怖い。
トマージア…トマーゾとアンジェリカの長女。自分の家庭が置かれた苦境をよく理解する、出来すぎた七歳児。たまに父親が「こんなに今から出来すぎた子だと反動が怖い」と本気で心配するくらいのよく出来た娘。でも、きっと遺伝からして大丈夫♪
リリアーナ…同次女。甘えん坊で泣き虫でちょっとワガママというごく普通の三歳児。ただ、基本、よく出来た人間度高いこの家では、問題児に属する…が、後述の一家に比べたら、もちろんすごく良い子。
チビs…同三女四女五女。「三人目こそ男の子が欲しい」というお父さんのささやかな希望を見事に裏切って、三つ子になってしまったチビたち。
新生児検診の待合室
保育士トマーゾの妻アンジェリカ(同保育士、但し育休中)は、三つ子の娘たちを連れて待っていた。
お母様A「ホント、子育てしてると、ダンナがどんだけ役に立たないか分かるわよねー。」
同B「ホントにー。」
C「そー、ウチのダンナなんて、どこで情報仕入れてきたのか
『たまには子ども置いて、のんびり気分転換しといで』
って言うからさ、子ども置いてちょっと気晴らしにお茶だけして来たのよ。そしてたら戻ってきたら、子どもは泣き喚いてるわ、部屋は出る前より汚くなってるわ、流しの食器すら洗ってないのよ。結局、そこから猛スピードで片づけして…余計疲れたってば!!」
アンジェリカ「…」
A「あ、奥さん、三つ子ちゃんなんて大変ねー。」
アンジェ「ええ、まあ。」
B「ホント、一人でもダンナはウルサがるってのに、三人いたらさぞ大変でしょー?」
アンジェ「…ええ…」
C「ホント、男なんてねー…」
ついこないだの出来事
夫トマーゾ、休日
トマ「アンジェリカ、育児ばっかりだと気がめいるだろ。たまには気分転換してきたらどうだ?」
との夫の台詞に送り出され、半日ほど羽を展ばして帰宅。
すると
トマージア(長女、小一)「おかーさん、おかえりなさーい(かいがいしいエプロン姿)」
ピカピカに磨き上げられた部屋。
すべてが片付いた流し。
リリアーナ(次女)「あのね、おとーさんのおてつだいしたのー。」
きちんと畳まれ、分類され、しまいこまれた洗濯物。
ついでに、とても美味しそうな夕食の匂い。
トマ「おお、もう帰ってきたのか。も少しゆっくりしてて良かったのに。(夕食をテーブルに盛り付けながら)」
アンジェ「…何かすることない?あなた?」
トマ「え?なにもないけど?(せっかくの休日を家事労働に費やさせられたにもかかわらず、至極、自然に爽やかな台詞)」
アンジェ「ごめんなさい、あなた。もう気分転換なんかしないから、どうか許して。」
トマ「え?なんで?なにかあったのか、アンジェリカ!?」
あまりに出来すぎた夫のせいで、うっかり気分転換するにも罪悪感を感じなければならないアンジェリカ。
彼女の唯一の夫への不満は、
あまりに出来すぎたところ
、だそうな。
2008/3/10
旦那って、ささいな不満や愚痴をいえるくらいの存在であった方が良い…かな?