兄と女神さまについて






兄と女神さまについてちょっと。

ゴルドの演説からすると無神論者っぽい兄ですが、実はものすごく純粋に神様を信じてたんじゃないかと思ってます、管理人は。

 ほら、あの人ってすごい勢いで理想主義者じゃないですかっ!?

手段のためなら目的を選ばない男とか書かれてますが、その目的事態がハッキシゆって理想の極たるものですもん。あの勇者とかの血筋が絶対のDQ世界において、血筋の正当性を就任演説で全否定したんですから!!


 現実主義者なら、あんなコトしないよね。適当によさそうな事言っといて、後で根回しして、少しづつ変えていくと思うんですが、兄はそれをしなかった。もちろん、それまでは地道に(悪い)活動してたんですが、法王就任演説では、それらを全てかなぐり捨てた。

 主人公達が力ずくで止めなくても、実際にあの演説の内容を実行しようとすれば、各国王家どころか、血縁主義蔓延しまくりの法王庁内部からも激しい批判と抵抗が出て、結局、彼は闇から闇に葬られることになったに違いないと思うんですが、あんだけの頭のいい人があえてあんな愚の骨頂たることをしでかしたのは、血筋の卑しい自分が法王にまでなったんだから、女神さまは自分の行動を認めてくれてるんだ、という半ば妄想に近いような信仰からだったのではないかと。

もしかしてこれってプロテスタンティズム?兄は宗教改革者だったのか?(笑)



 まあ、 暗黒神にとりつかれて既にいっちゃってた という解釈の方が自然かもしれませんが(USA版での兄の演説はそれっぽい)暗黒神の支配を、自分の意志力だけで封じちゃったような人ですから、なんらかの自分なりの信念と信仰があったんでしょうね…それがたとえ間違っていたにせよ、自己を貫いたあの姿勢は賞賛に値すると思います。

 それに兄って、私生活は質素そのものみたいですよね。マイエラ修道院では兄が修道院長になってから、寄付金は倍になるわ、聖堂騎士団員だけ厚いステーキを食う(ちなみに一般修道士は薄い野菜スープ)ようになるわみたいでしたが、兄はそれらを一切私物化せず、あの装飾っけのない団長室で、野菜スープをすすってたのではないかと思います。だから誰も逆らえなかったし、騎士団員も絶対の忠誠を誓ったのかなと…


 あの人は、自分の全ての欲望(おいしいものを食べたいとか、ダラダラ寝こけてたいとか、キレイなおねーちゃんとスケベな事をしたいとか)を全て権勢・名誉欲にすりかえて生きてた人(だと管理人は思っている)で、それもつまるところはチカラがないと理想の社会は創れない。だから、たとえ途中で間違ったことをしたとしても、理想社会を創り上げなきゃならないんだ!!と思ったから…と。

 つまりは可哀想な人ですね(境遇が?頭が?魂が?)


 やっぱりマル兄って、DQ向きの人じゃないよね。ドラクエで世の中を救えるのは、勇者の血筋とか、天空人ハーフとか、竜神族とか、王族とか、血筋がないと駄目な中世社会だもん。


 …そんな思想を純真なる子どもに染まらせていいのかな?

実力でのしあがった人(当然キナ臭いことはたくさんしている)が、血筋正しい正義の味方に倒されるのが当然って思想に…と、H江元社長や、M上ファンドのあの人を見るとちょっと思います。


 いや、あの二人がもっと美形だったら、きっと世間ももっと同情したんでしょうけどねー(最後にそれかい) inserted by FC2 system