救世主の名を持つ悪魔殺しの物語

14-1 トーゴ・グリマーニが語る話









「敵の掃討は終わった!!船引け!!ガンディアに寄港する!!」

毎度なじみのジョカとの共同作戦は、気持ちいいくらいの完勝に終わった。

シャルークの勢力範囲のオスマン艦隊を襲撃するのは、危険だが実入りも悪くない。

そして俺たちは、オスマン勢力下ギリギリのガンディア港に寄港した。




「もう少し、パーっと騒げるトコに寄港すりゃいいのによ。」

ガンディアの宿屋の一室で、ジョカはぼやいた。

確かにこの港はたいして栄えちゃいない。遊び場だってロクなもんはない。

だが、ぼやいちゃいるがジョカだって分かってる。戦利品の積荷の積み替えもしてえし、拿捕した船はさっさと捌いちまいてえ。戦闘で減っちまった水夫も補充したいし、船も修理したい。

何より、シャルークの本拠地ニコシアに近い港では、シャルークの動向も掴みやすい。


「いっそ、このままニコシアを襲撃しちまうってのはどうだ?」

冗談半分の口調でジョカは言う。


「オスマンの海軍は、中近東あたりに遠征中だろ?今なら孤立無援であっさり殲滅出来んじゃねえのか?」

口調は軽いが、蒼灰色の瞳は不穏な色をしてる。

挑発的で好戦的なこいつは、ほっとくと今の冗談を本気にしかねねえ。


「やめとけ。シャルークが東地中海の海賊を手懐けてることは知ってるだろ?下手するとフクロでボッコだ。」

「けっ、つまんねえの。」

ジョカは、ベッドに倒れ込んだ。


「戦利品がワインあたりなら楽しめたが、銅鉱石じゃ食えねえし、ロクな女はいねえし、つっまんねえの。せっかくバリエンテになったってのによ。」

「残念だったな。なんなら俺が今夜一晩付き合ってやろうか?」

ジョカは腕を上げると、俺の太鼓腹をひっつかんだ。


「俺、別にデブ専じゃねえんだよ。」

「なんだ、脂肪が多いと触ってて気持ち良くないか?こう、ぽちゃぽちゃっとした手触りが。」

「物にゃ限度ってモンがあるだろ?」

「可愛くもねえ返しだな。じゃあこれはどうだ?」

俺はオスマン艦隊からブン捕った箱を開けた。

ジョカが体を起こし、箱の中を覗き込む。


「…本?つっまんね。」

ジョカがすぐに興味をなくした声になる。


「そんな食えやしねえもん、何だってんだよ?」

「食えやしねえが、何かお宝の情報はあるかもしれねえだろ?」

俺は本を繰った。


「…読めねえな。」

本は何冊かあったが、オスマン艦隊から分捕ったってのにトルコ語のものは一冊もなかった。

一冊はラテン語らしき、つっても俺はそんなモン読めやしねえが。あとはどこのものとも見当もつかねえ言語で書かれていた。


「だから何だってんだよって言ったんだ。お宝の情報はあったって、俺たちゃ冒険者じゃねえんだ。」

ジョカは、また興味を失ったようにベッドに転がったが、しばらくして向き直った。


「…ま、どうせアルジェに戻るんだ。オズワルド辺りに読ませてみちゃどうだい、トーゴ?」





2011/9/26



トーゴさんの腹は、メタボなぶよぶよではなく、下に分厚い筋肉がある上に脂肪のついてる、相撲取りな体型だと信じています。
あの相撲取りな体型は、脂肪で衝撃を吸収できるため、ガチンコにはもってこいなんだそうです。

ま、海賊はあんまりガチンコでぶつかりあわないとは思いますが。




デブ専

   

目次









































体脂肪率が高い体型が好きな性的嗜好のこと。
前近代では、「脂肪がついている」=「脂肪を蓄積できる程豊かであること」という理由から(だと思われる)、ぽちゃ系の方が美人・美男とされていた文化が多いが、近代になると、全体的に豊かになったせいもあり、体型ぽちゃはあまり魅力的と見られなくなった。

大航海時代の舞台となった時代(西欧)は、絵画(脱ぎ系)をみても分かるように、かなりデブ専度は高かったと思われる。
特に、腹!!

女の子は腹が出てた方がカワイイ♪という価値観から、ムリに腹にいろんなもの突っ込んでふくらますという、妊婦さん式体型がもてはやされたりもした。

とはいえ、光栄のゲームでは作ってるのが現代人だから、デブキャラ=三枚目となってしまっている。
特に(ゲーム違うけど)ラッチ!!

いい女だと思うんだけどな。顔…はまあおいといて、性格とか、カラダとか!!(ムチムチ系好きな人)

あ、トーゴの話から外れた。
でも、アルジェのみなさんはさすが海賊だけあって、みんな筋肉質でしまった体してますよね?

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